スーパースター!!2期の感想文 変わりゆくセカイ

 アニメ「ラブライブ!スーパースター‼︎」の2期1話を視聴しました。メインキャラクターが進級するというこれまでのシリーズにはない特徴をもつ今作ですが、1話から在校生はもちろん新入生である新メンバーの個性もあふれる話となっています。

 やはり今期の見どころはこれまでになかった変化を見ることだと思っています。新入生が入ってくることに浮き足立ったり、「先輩」と呼ばれることを嬉しがったりといった点はこれまでのシリーズにはなく、先輩と後輩という関係が物語にどのように影響してくるのか期待が高まっています。
 人物の変化だけでなく、学校の変化も重要な要素です。スクールアイドルという存在にとって「学校」は非常に重要な場所ですし、結ヶ丘女子高等学校は新設校ということもあり、メンバーとともに学校の歴史も刻まれていくことは今作の大きな魅力の一つだと思います。

 今話で特に印象深かったところは「新入生がなぜスクールアイドル部に入部しようとしないのか」という場面でした。現実世界でもそうだと思いますが、実績を残した部活に対しての憧れはあるが入部するとなると練習がハードでついていけなくなる、という理由は非常に現実味の理由であると感じました。
 それに対して、「5人で活動を続ける」という選択肢を出した千砂都ちゃんに「自己満足になるのではないか」と返したすみれちゃんの言葉が印象的です。優勝を目指すのであれば無理に新入生を巻き込むより今のメンバーだけで活動する方が理に適っていますが、「スクールアイドルはそういうものじゃない」とスクールアイドルを始めたことで初めてステージの真ん中に立つことができたすみれちゃんが答えたことには、ただ勝つだけでは意味がないという想いが感じ取れます。

 だからこそ、最初に関わる新入生がきな子ちゃんであることが大事なのだと思いました。彼女はLiella!のことはもちろんスクールアイドルのことも知らない少女です。初めて見る輝きに魅せられ、それに惹かれていく少女が新たな世界へ足を踏み出すというのはラブライブ!というシリーズの始まりであり、新しいLiella!の始まりにもふさわしいものであると思います。きな子ちゃんが見ていた映像が「Starlight Prologue」であるのも、きな子ちゃんの新たな始まりを予感させるものとなっています。

 ところで、きな子ちゃんとかのんちゃんとの関わりにどことなくサンシャイン!!の1期1話を感じました。梨子ちゃんは都会から田舎の学校へ、きな子ちゃんは田舎から都会の学校へという点においては対称的ですが、有名であるはずのスクールアイドルという存在を知らず、知らないからこそ純粋にそれに惹かれていくという点はとても似通っているように思いました。

 まだ新たな物語は始まったばかりですが、希望に満ち溢れた始まりとなっており、今後2年生となったメンバーと1年生がどのように関わっていくのかが非常に楽しみになる1話でした。